屋外型のトランクルームは料金も手頃で広いスペースが魅力ですよね。でも、「契約してから後悔したくないな…」と考えて、屋外トランクルームのデメリットを調べているのではないでしょうか。
特に、カビや湿気、夏や冬の厳しい温度変化による荷物の劣化は気になるところです。また、屋外ならではの虫の問題や、盗難などのセキュリティ面も心配ですよね。屋内型と比べて料金が安いのは嬉しいですが、その分どんなリスクがあるのか、しっかり把握しておきたいものです。
この記事では、屋外トランクルームに向いているもの、逆に向かないものを具体的に解説しながら、あなたに合ったトランクルームの選び方をご紹介します。屋外と屋内のどちらがおすすめなのか、この記事を読めばきっと答えが見つかるはずです。
- 屋外トランクルームの具体的なデメリット
- カビや虫、盗難などへの具体的な対策方法
- 屋外・屋内それぞれの料金相場と特徴
- あなたの荷物に合ったトランクルームの選び方
屋外トランクルームの知っておくべきデメリット
カビ・湿気・温度変化による荷物の劣化

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屋外トランクルームを検討する上で、一番の懸念点はカビや湿気、そして温度変化による荷物の劣化かもしれません。多くの屋外トランクルームは、海上輸送で使われるような丈夫なコンテナを利用していますが、基本的に空調設備がありません。そのため、トランクルーム内部の環境は、外の天気や気候に直接影響を受けてしまいます。
例えば、雨が降った後や湿度の高い梅雨の時期には、庫内に湿気がこもりやすくなります。湿気が多い状態が続くと、革製品や木製の家具、衣類などにカビが発生する原因になりかねません。また、昼夜の寒暖差でコンテナの内側に結露が発生することもあります。この結露が荷物を濡らし、サビや劣化を引き起こす可能性も考えられます。
これを防ぐためには、自分で対策を講じる必要があります。具体的には、床にすのこを敷いて荷物と床の間に空気の通り道を作ったり、除湿剤を定期的に交換したりといった工夫が大切です。デリケートな荷物を保管したいと考えている場合は、こうした環境の変化が荷物に与える影響を十分に理解しておく必要があります。
夏と冬の過酷な環境と荷物への影響

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日本の夏と冬は、屋外のトランクルームにとってかなり過酷な環境です。空調設備がないため、夏場はコンテナ内部が60度を超えるような高温になることもありますし、冬場は氷点下まで冷え込むことも珍しくありません。このような極端な温度変化は、預ける荷物に思った以上のダメージを与える可能性があります。
例えば、夏の猛烈な暑さは、プラスチック製品を変形させたり、接着剤でできている家具を劣化させたりすることがあります。また、DVDやCD、写真アルバムなども熱でダメになってしまうかもしれません。電子機器やバッテリー類は、高温環境での保管が故障の原因になるため特に注意が必要です。
一方で、冬の厳しい寒さも油断できません。液体を含む製品が凍結してしまったり、急な温度変化で壊れやすい繊細なものが破損したりするリスクがあります。特に、屋外で使うことを想定していないデリケートな趣味の道具やコレクションなどを預ける場合は、この夏と冬の過酷な環境を念頭に置いておくことが重要です。大切な荷物を守るためには、温度変化に強いものだけを預けるといった判断が求められます。
屋外ならではの虫の侵入リスク

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屋外に設置されているトランクルームでは、虫の侵入を完全に防ぐことは難しいと考えたほうがよいでしょう。コンテナは密閉されているように見えますが、通気口や扉のわずかな隙間から虫が入ってくる可能性があります。特に、周りに草木が多い場所に設置されている場合は注意が必要です。
侵入してくる虫の種類は様々で、クモが巣を張ったり、ダンゴムシやG(ゴキブリ)などが入り込んだりすることも考えられます。衣類や寝具などを保管していると、虫が卵を産み付けてしまうケースもないとは言えません。大切な衣類が虫食いだらけになっていた、なんてことになったらショックですよね。
もちろん、運営会社も定期的な巡回や清掃を行っている場合が多いですが、個々のコンテナ内部まで管理してくれるわけではありません。そのため、虫対策は自己責任で行う必要があります。具体的には、保管する荷物はダンボールのままではなく、密閉性の高いプラスチックケースに入れる、衣類には防虫剤を必ず入れる、定期的に扉を開けて換気や掃除をするといった対策が有効です。虫が苦手な方や、衛生面が気になる方は、この点をしっかり考慮しておきましょう。
盗難リスクとセキュリティ面の確認

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料金の手頃さから屋外トランクルームを検討する方は多いですが、セキュリティ面での不安はデメリットの一つと言えます。屋内型がビルの中にあって、部外者が簡単に入れないのに対し、屋外型は敷地内に誰でも立ち入りやすい構造になっていることが多いです。そのため、盗難やいたずらのリスクは屋内型に比べて高くなる傾向があります。
もちろん、多くの屋外トランクルームでは、防犯カメラの設置や、警備会社との提携、スタッフによる定期的な巡回といった対策が取られています。しかし、そのセキュリティレベルは物件によって様々です。例えば、防犯カメラがダミーだったり、夜間の照明が不十分だったりするケースも考えられます。また、利用者が少ない時間帯は人目につきにくいため、車上荒らしなどのリスクもゼロではありません。
安心して利用するためには、契約前に必ず現地の見学をすることをおすすめします。防犯カメラはどこに何台設置されているか、夜間でも敷地内は明るいか、入り口にゲートはあるか、管理会社の巡回はどのくらいの頻度で行われているかなどを自分の目でチェックしましょう。高価なものや、絶対に失くしたくないものを預けるのは避け、万が一に備えることが大切です。
屋外トランクルームに向かないもの

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これまで見てきたデメリットを踏まえると、屋外トランクルームには「向かないもの」がいくつかあります。大切な荷物を劣化させて後悔しないためにも、何を預けるべきでないかを知っておくことは非常に重要です。
まず、温度や湿度の変化に弱いものは避けるべきです。具体的には以下のようなものが挙げられます。
これらの荷物は、空調設備が整っている屋内型のトランクルームに保管するのが安心です。屋外トランクルームの安さに惹かれても、預ける荷物の特性をよく考えないと、「安物買いの銭失い」になってしまう可能性があります。もし、どうしてもこれらの荷物を屋外で保管したい場合は、徹底した湿気・温度対策が必要になることを覚えておきましょう。
デメリットを踏まえた屋外トランクルームの賢い選び方
屋外と屋内の料金はどれくらい違う?

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トランクルームを選ぶ上で、料金は非常に重要なポイントですよね。一般的に、屋外トランクルームは屋内トランクルームに比べて利用料金が安い傾向にあります。これは、屋内型のようにビル全体の賃料や空調、セキュリティシステムといった設備投資が少ないためです。
具体的に、東京近郊の同じような広さ(1.5帖~2帖程度)で料金を比較してみると、その差は一目瞭然です。
このように、同じ広さでも倍以上の価格差がつくことも珍しくありません。月々のコストを少しでも抑えたい方にとって、屋外トランクルームの安さは大きなメリットになります。
ただし、この料金差は「設備の差」であることを忘れてはいけません。前述の通り、屋外型にはカビや温度変化、セキュリティ面でのデメリットがあります。
単に安いからという理由だけで選ぶのではなく、預ける荷物の種類と、どこまでの保管環境を求めるかを天秤にかけ、自分にとってコストパフォーマンスが良いのはどちらかを判断することが大切です。
屋外トランクルームに向いているもの

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屋外トランクルームのデメリットを理解すると、「じゃあ、何を預ければいいの?」と思いますよね。心配ありません。屋外トランクルームの特性を活かせる、収納にぴったりの荷物もたくさんあります。
基本的には、「屋外で使っても問題ないもの」や「温度・湿度の変化に強いもの」と考えると分かりやすいです。具体的には、以下のような荷物の保管に向いています。
- アウトドア・レジャー用品 テント、寝袋、バーベキューコンロ、クーラーボックス、スキー・スノーボード板、サーフボードなど。サイズが大きく、家の中に置くと場所を取るものに最適です。多少汚れていても気軽に収納できます。
- 自動車・バイク用品 スタッドレスタイヤ、タイヤチェーン、洗車グッズ、工具類、バイク本体(バイク専用タイプの場合)。タイヤなどは特に保管場所に困る家庭が多いため、非常に人気があります。
- スポーツ用品 ゴルフバッグ、自転車、テニスラケットなど。
これらの荷物は、もともと屋外での使用を前提としているため、多少の温度変化やホコリには強いです。また、屋外トランクルームの多くは、契約したコンテナの目の前まで車を横付けできるため、タイヤのような重い荷物や、キャンプ用品のように一度にたくさんの荷物を出し入れする際に非常に便利です。この「搬入のしやすさ」は、屋内型にはない大きなメリットと言えるでしょう。
屋外トランクルームの選び方

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屋外トランクルームを選ぶと決めたなら、次は「どの物件を選ぶか」が重要になります。料金の安さだけで飛びつかず、いくつかのポイントをチェックして、後悔のない選択をしましょう。
まず第一に確認したいのが「立地とアクセスのしやすさ」です。屋外トランクルームを利用する人の多くは、車で荷物を運ぶはずです。自宅からの距離はもちろん、物件までの道が走りやすいか、トラックのような大きな車でも簡単に入れるか、敷地内の通路は十分に広いかなどを確認しましょう。
特に、荷物の出し入れをする際に、他の利用者の邪魔にならずに駐車できるスペースがあるかは重要なポイントです。
次に、「セキュリティレベル」です。前述の通り、盗難リスクを減らすために、防犯カメラの数や設置場所、夜間の照明の明るさ、敷地入り口のゲートの有無などを自分の目で確かめることが大切です。管理スタッフが定期的に巡回しているかどうかも、安心材料の一つになります。
最後に、意外と見落としがちなのが「コンテナの状態」です。同じ物件内でも、コンテナによって状態が違うことがあります。契約前には、実際に借りる予定のコンテナ内部を見せてもらい、雨漏りの跡がないか、扉の建付けはスムーズか、ひどいサビや穴がないかなどをチェックしておくと、より安心して利用を開始できます。
屋内トランクルームの選び方

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屋外トランクルームのデメリットを知って、「やっぱり大切な荷物を預けるのは不安…」と感じた方もいるかもしれません。そうした方には、料金は少し高くなりますが、保管環境が整った屋内トランクルームがおすすめです。
屋内トランクルームを選ぶ最大のメリットは、「空調設備が完備されている」ことです。24時間体制で温度や湿度がコントロールされているため、カビや結露の心配がほとんどありません。衣類や布団、書籍、思い出のアルバム、雛人形といったデリケートな荷物も、自宅のクローゼットと同じような感覚で安心して保管できます。
また、「セキュリティ性の高さ」も大きな魅力です。多くの場合、ビル全体の入り口と、トランクルームフロアの入り口、そして個々の部屋の鍵と、何重ものロックがかかっています。利用者以外は建物内に入れない仕組みになっていることが多く、防犯カメラも各所に設置されているため、屋外型に比べて盗難のリスクは格段に低いと言えるでしょう。
屋内トランクルームを選ぶ際は、24時間いつでも荷物の出し入れが可能か、台車などの備品が無料で使えるか、駐車スペースはあるかといった利便性もチェックすると良いでしょう。特に、駅から近い物件が多いので、車を持っていない方でも利用しやすいのが特徴です。
DIYでできる湿気・虫・ホコリ対策

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屋外トランクルームのデメリットは、ちょっとした工夫で軽減することができます。自分でできる対策(DIY)をいくつか知っておけば、より快適に、そして安心して利用できますよ。
一番手軽で効果的なのが「湿気対策」です。床に「すのこ」を敷くだけで、荷物と床の間に空気の通り道ができ、湿気がたまるのを防いでくれます。すのこはホームセンターなどで手軽に購入できます。その上で、市販の置き型除湿剤や吊り下げタイプの除湿剤を複数設置し、定期的に交換しましょう。荷物を壁から少し離して置くのも、空気の流れを良くするポイントです。
次に「虫対策」です。前述の通り、荷物はダンボールではなく、蓋がしっかりと閉まるプラスチック製の収納ケースに入れるのが基本です。これで多くの虫の侵入は防げます。衣類や布団を収納する場合は、必ず防虫剤を一緒に入れましょう。定期的に扉を開けて空気を入れ替え、庫内を軽く掃除するだけでも、虫が住み着きにくい環境を作れます。
そして「ホコリ対策」も忘れずに。屋外にあるため、どうしても砂ボコリなどが入り込みやすくなります。すぐに使わない家具や家電には、ビニールシートや古いシーツなどをかけておくだけで、ホコリが付着するのを防ぐことができます。こうした小さな工夫の積み重ねで、屋外トランクルームの保管環境は大きく改善されます。
契約前に確認すべきその他の注意点

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立地や料金、セキュリティといった基本的なポイントの他に、契約前に確認しておくと安心な注意点がいくつかあります。後から「知らなかった!」とならないように、細かい部分までチェックしておきましょう。
まず、「収納禁止物」の確認です。ほとんどのトランクルームでは、現金や貴金属などの貴重品、ガソリンや灯油などの可燃物、異臭や悪臭を放つもの、生き物や植物などを預けることは規約で禁止されています。自分が預けたい荷物が禁止物にあたらないか、事前に必ず確認してください。
次に、「保険の有無」です。万が一、火災や盗難、水漏れなどで荷物に損害が出た場合に備えて、多くの運営会社では保険が用意されています。この保険が利用料金に含まれているのか、別途加入が必要なのか、補償される金額はいくらまでなのかを確認しておきましょう。高価なものを預ける場合は、手厚い保険に加入しておくとより安心です。
また、「解約手続き」についても事前に調べておくとスムーズです。解約は何ヶ月前に申し出る必要があるのか、日割りでの返金はあるのかなど、会社によってルールは様々です。短期利用の可能性がある場合は特に重要になります。
最後に、物件の見学時には、管理会社のスタッフの対応も見ておくと良いでしょう。質問に丁寧に答えてくれるか、施設の清掃は行き届いているかなど、信頼できる会社かどうかを見極める判断材料になります。
屋外トランクルームのデメリットを理解して最適な収納を選ぼう
- 屋外トランクルームの最大のデメリットは空調がなく、外気の影響を受けやすいこと
- 夏は高温、冬は低温になり、荷物が劣化するリスクがある
- 湿気や結露により、カビやサビが発生しやすい
- 対策として、すのこや除湿剤の設置が有効である
- 屋外設置のため、虫が侵入する可能性がある
- 虫対策には密閉容器や防虫剤が効果的
- 屋内型に比べ、部外者が侵入しやすく盗難リスクが高い
- 契約前には防犯カメラや照明などセキュリティレベルの現地確認が必須
- 衣類、紙類、人形、電化製品など、温度・湿度に弱いものの保管には向かない
- 屋外での使用を想定したアウトドア用品やタイヤなどの保管には最適
- 車を横付けでき、重い荷物の搬入がしやすいのが大きなメリット
- 屋内型に比べて料金が安く、月々のコストを抑えられる
- 料金の安さは設備の差であり、デメリットを理解した上で選ぶ必要がある
- 契約前には、収納禁止物や保険の有無、解約条件も確認すること
- 最終的には預ける荷物の種類と、求める保管環境によって屋外か屋内かを選ぶべきである